皆さんこんにちは、懲りないトモです。
今回取り上げるのはこちらの一戦。
2024・J3リーグ第33節
カマタマーレ讃岐×テゲバジャーロ宮崎
この試合の回顧をお送りさせて頂きます。
前節の沼津戦では守備に重きを置く慎重なスタートを切り
スコアレスで終えたかった前半に微妙な判定が絡み先制点を奪われ
試合の難易度が上がるも反転攻勢が威力を発揮し逆転勝利を掴み取った讃岐。
思い通りにはいかなかった展開をひっくり返し手中に収めた勝ち点3を
意味の大きなものにするためにも結果が重要な戦いが続きます。
対する宮崎も若返りを図る今季は出だしから躓きましたが
後半戦は怒涛の勢いで勝ち点を伸ばし直近は8戦負けなしと充実感を漂わせ
前節も昇格を争う富山相手に全く劣らぬパフォーマンスを見せ引き分け。
このままの勢いで降格とは無縁の位置まで駆け上がるべく
順位の拮抗する讃岐相手にも闘志を漲らせ挑みます。
前半戦の大不振を経験しながら夏の補強で地力を高めて
後半戦に巻き返しを見せるという似た道筋を歩む両チームの一戦は
どういった結果が用意されていたのか…。
いつも通りに私見を交え振り返り考察していきますので
最後までお付き合いください。
では参りましょう!!
両チームのスタメンは以下ようになりました。
引用元:SPORTERIA様
讃岐はメインシステムの【3-4-2-1】でスタート。
最終ラインの中央はサスペンションで不在の宗近選手に代わり
西野選手を置き守備の統率を任せる判断。
ワントップには前節と同じく赤星選手を起用し
立ち上がりは全体的にディフェンシブな陣容で臨みます。
引用元:SPORTERIA様
宮崎もアプローチは変えず【4-4-2】を今節も採用。
今夏のマーケットで加入した武選手がセカンドトップに定着し
最前線で奮闘する橋本選手の相棒が確立されたことで得点力は向上。
成長著しい両サイドアタッカーと中盤のバランサーを携え
完成度の上がったサッカーをここでも見せつけたいところ。
どちらもボールを握って攻撃の形を作っていく自発的なパターンは少なく
相手に持たせてカウンターのチャンスを伺いたかったはずですが
讃岐が5バック(3CB+2)で前プレも控え自陣を固めたため
なし崩し的に宮崎がポゼッションしながら進んでいきます。
個人的には戦前に4バック(3CB+1)を想定していたので
米山監督のプランは非常に慎重なものに映りました。
最終ラインを5枚並べ(赤線)守備を固める讃岐。
アタッキングサード(赤枠)に守備者を集めますがアタッカー4枚に対してこのブロックは過剰な対応にも映り宮崎も無理な攻めはせずにミドルサードでボールを繋ぎながら守備の乱れを探るリスクを避けた立ち回りで誘いに乗らず。
結果としてセットプレーくらいしか見せ場のない動きの少ない流れが生まれることとなった。 |
両チームともカウンターリスクを嫌ったため
遅攻で切り崩す必要がありましたが
どちらも前線のターゲットマン(赤星選手と橋本選手)頼みでパターンが少なく
ゴールはもちろん期待値すら積めず見どころの訪れないまま落ち着いた前半。
スコアレスで折り返すことが必然のような戦いを演じましたが
この流れを90分続けることはさすがに考えづらく
どこで仕掛けるのかという腹の探り合いが複雑化しそうな後半は
さらに駆け引きが重要になりそうです。
ハーフタイムで丹羽選手へと最前線を入れ替え
攻撃の圧を強めるメッセージを放った讃岐ベンチ。
赤星選手の使われ方には若干不憫な思いを感じつつも
これを合図にファイティングポーズを構えた讃岐でしたが
後半早々に宮崎のコーナーキックから繋がる二次攻撃で
思いがけない軌道を描いた折り返しがゴールに吸い込まれ先に点を失う立場となります。
引用元:テゲバジャーロ宮崎オフィシャルサイト様
クロスボールがそのまま枠内に巻いてくる偶発的なキックと
ゴールキーパーが処理を阻害されたようにも見えるプレーが
ノーファールで流される判定も重なるアンラッキーな失点が故に
切り替えのより難しい状況が降りかかりました。
※リプレイを見る限り個人的に誤審は無いように思いました。
チームトップクラスの攻撃指標を残す吉田源選手を投入するなど
どうにかこじ開けようと手を尽くしますが
自分たちがペースを握る時間帯に武選手の驚愕ゴラッソを叩き込まれ
反撃ムードは萎んでしまいます。
引用元:テゲバジャーロ宮崎オフィシャルサイト様
残り時間20分前後というタイミングで2点のビハインドとなり
通常であれば負けを半分覚悟し得失点を悪化させないよう
ダメージコントロールを図る判断も考えられるシチュエーションですが
負ければシーズンの大目標が途絶えかねない状況…。
程なく讃岐ベンチはセンターバック(深港選手)を減らして
フォワード(大野選手)を入れるギャンブル采配を決断します。
野球で例えるなら代打の切り札を使ったあと
そのまま守備にも就かせるようなもので
カープならファースト松山、タイガースならキャッチャー原口を
大事な終盤で守らせるような感じでしょうか。
(誰に伝わるんだこの例え話…^^;)
リターンに見合わないリスクを背負う玉砕覚悟に賭けましたが
これが裏目に出てさらなる失点を招く結果となり万事休す…
特に4点目はセンターバックを減らした影響がモロに出た失点でした。
【4-4-2】にシステム変更しサイドバックにも攻撃参加を促していた讃岐。
上がっていた内田選手へのパスをカットされ逆サイドに空く広大な裏のスペース(青枠)を悠々と運ばれるとゴールキーパーの頭上を難なく抜くフィニッシュを決められる。 |
完膚なきまでに打ちのめされた大敗を食らう結果となりましたが
望みを繋ぐために下した守備を捨てる判断は
状況を考えれば致し方ないでしょう。
喪失感の大きな敗戦となりましたが
悲嘆に暮れる暇があるほど安全が確保されている立場ではないので
昇格から残留に目先の的が変わっても
スパートを緩めず戦ってもらいたいです。
さて今回は
カマタマーレ讃岐試合回顧・2024
【第33節・vsテゲバジャーロ宮崎】
をテーマにお送りしてきましたがいかがでしたか?
色んなものを一気に失った感のある痛恨の黒星を味わいましたが
泣いても喚いても現実は変わらないし
やるべきことはいつでも目の前の一戦で勝つために準備するだけです。
チームに弱気を伝播させないためにも
各々が気持ちを切り替えて最後まで楽しんでいきましょう^^
次戦に待ち構える相手は【奈良クラブ】。
引用元:football-emblem様
J3参入元年の昨季はリーグ最優秀監督賞に輝いたフリアン氏の指揮下で
5位と大躍進と遂げましたが今季は状況が上向かず
シーズン途中に監督交代を断行するなど苦戦が続いています。
中田監督就任後は7戦で6分け1敗と勝ちきれていないものの
大宮・富山ら上位陣相手にも引けを取らず
堅調ぶりを見せているとも言えます。
フリアン政権下の4バックから3バックに変化を施し
守備的な戦術が安定感をもたらす一方で
直近3戦連続無得点と攻撃力はそれに伴うように低下。
印象としては自陣ゴール前に人数を充てることに迷いがなく
スコアが動くまでは質・量ともに守備を固める意識で戦ってくるでしょう。
讃岐がボールを持てばプレスで刈り取るよりも
帰陣を優先させて堅牢なブロックを築いてくるでしょうから
カウンターが打てず攻めあぐねることも想定されます。
攻守の切り替えが緩やかなスローペースが予想されるので
焦ることなく流れに乗って試合を進めてもらいたいですね。
残留争いという視点で語れば
どうにかして勝ち点差を詰めたい奈良に比べ
讃岐は引き分けでもOKという立場なので
宮崎戦とは違って相手より精神的には優位な状況でしょう。
大敗のショックを払拭する勝利を願って
本稿を結ばせていただきます。
ではまた別の記事にてお会いしましょう。
最後までお付き合いいただきありがとうございました!
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